先日から、Chromebook Enterpriseの製品投入を明らかにしていたHPですが、イベントを前にして、今回投入するChromebook Enterpriseの3つのモデル、「HP Elite c1030 Chromebook Enterprise」、「HP Pro c640 Chromebook Enterprise」、「HP Chromebook Enterprise 14 G6」を発表しました。
2020/12/08 国内でも正式発表されました
日本では「HP Chromebook x360 13c」という一般ユーザー向けとして発売されました。
詳しくは以下の記事を御覧ください。
現時点で、すでにいくつかのスペックと発売時期についても言及されているため、まとめていきます。
HP Elite c1030 Chromebook Enterprise
まずは今回の主役というべきモデル「HP Elite c1030 Chromebook Enterprise」のスペックから。
ディスプレイ | 13.5インチ IPS フルHD 3:2アスペクト比 最大1000nit |
CPU | 第10世代Core i3/i5/i7-U |
RAM | 最大16GB |
内部ストレージ | 最大256GB PCIe |
外部ストレージ | microSD |
ネットワーク | WiFi 6 |
ポート | USB-C ×2 USB-A ×1 イヤホンジャック |
バッテリー | 最大12時間 (90分で90%充電) |
その他 | MIL-STD 810G準拠 Bang&Olufsenスピーカー 指紋センサ プライバシーカメラスイッチ プライバシースクリーン(Sure View) USIスタイラスペン対応 LTE対応(オプション) |
重さ | 約1.33kg |
現在明らかにされているスペックはこのようになっています。
360度回転するヒンジを備えた、13.5インチで3:2のアスペクト比を採用したフルHDディスプレイとなっていて、USIスタイラスペンにも対応しています。
ちなみにスタイラスペンは、マグネットで本体側面にくっつけることができます。
スリムなベゼルを採用していることで、画面占有率は90.1%ほぼディスプレイとなっているため、数値は明らかになっていませんが、本体のサイズも割とスリムなものになると思います。
ただし、重さは1.35kgとCESで登場しているハイエンドなChromebookに比べるとやや重めの印象ですが、アルミニウムボディと19項目クリアのMILスペック準拠など普段使いでの堅牢性も確保されての上なので、ここは仕方のないポイントかもしれません。
また、過去にリークされていた新機能のプライバシースクリーン機能(Sure View)が搭載されているため、外での作業や機密情報を取り扱う際に、周囲を意識せずに済むようになります。
さらに本体側面に、プライバシーカメラスイッチというWebカメラをオンオフできる物理スイッチが備えられているため、セキュリティ面でも安心です。
バッテリーも最大12時間駆動で外での作業にも十分ですし、さらにオプションでLTEにも対応するようなので、エンタープライズモデルとして申し分のないモデルとなっています。
価格も明らかになっていませんが、今年の8月頃に発売予定としています。
HP Pro c640 Chromebook Enterprise
続いてもうひとつのハイエンドモデル「HP Pro c640 Chromebook Enterprise」です。
ディスプレイ | 14インチ フルHD / HD タッチ・非タッチ |
CPU | Pentium 第10世代Coreシリーズ |
RAM | 最大16GB |
内部ストレージ | 32GB / 64GB /128GB eMMC |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C ×2 USB-A ×2 HDMI イヤホンジャック |
ネットワーク | WiFi 6 |
バッテリー | 最大12時間 (90分で90%充電) |
その他 | 防滴キーボード バックライトキーボード(オプション) MIL-STD 810G 広角Webカメラ Bang&Olufsenスピーカー プライバシーカメラスイッチ 指紋センサ(オプション) |
重さ | 約1.5kg |
こちらは14インチのフルHDもしくはHDを備えたディスプレイで、最大180度まで開くクラムシェルタイプのChromebookとなっています。
タッチスクリーンへの対応・非対応も選択できるとなっていますが、この時点ではどのような構成があるかははっきりしていません。
CPUには、Pentiumから最大で第10世代のIntel Core i7のUシリーズが搭載されると見られ、スペックとしては間違いなくハイエンドなChromebookとなっています。
14インチクラスで1.5kgと最近のChromebookとしてはやや重めの印象ですが、MIL-STDに準拠する堅牢性や最大350mlの水がかかっても耐えうる防滴バックライトキーボードを備えているため、置型として使うChromebookとしては十分だと思います。
本体側面のスイッチで切替える内蔵シャッター付きのWebカメラもあるため、社内などで置いて使うモデルとしては十分な機能も備わっています。
ポート類も充実しており、USB-CとAが2つずつ備わり、HDMIポートもあるため、ビジネス用途としては十分なものですね。
ちなみにLTEモデルはありませんが、オプションで指紋センサを選択できるのが特徴です。
「HP Pro c640 Chromebook Enterprise」も6月に発売予定となっていますが、価格は未定です。
HP Chromebook Enterprise 14 G6
最後に、ビジネス向けモデルのChromebook Enterpriseとしては比較的お手頃な位置づけの「HP Chromebook Enterprise 14 G6」のスペックです。
ディスプレイ | 14インチ HD フルHD |
CPU | Celeron |
RAM | 最大8GB |
内部ストレージ | 最大128GB eMMC |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C ×1 USB-A ×2 HDMI イヤホンジャック |
バッテリー | 最大13.5時間 (90分で90%充電) |
その他 | 防滴キーボード MIL-STD 810G Google Security H1 Chip バックライトキーボードオプション) プライバシーカメラ(オプション) |
重さ | – |
こちらのスペックはやや控えめですが、機能としては十分なものを備えています。
タッチスクリーンの対応、非対応の選択と、解像度をHDもしくはフルHDから選択でき、いずれの場合も最大180度まで開くクラムシェルタイプのChromebookとなります。
搭載するCPUはCeleronとなっていますが、現時点でどれを採用するかはわかっていません。
見た目の感じから、割と重めな印象がありますが、13項目のMILスペックに準拠していたり、約70cmからの落下テストをクリアするなど、普段の仕事向けChromebookとしては十分なものかと思います。
バッテリー駆動時間も最大で13.5時間と、ビジネス用途としては一般的と言えるChromebook Enterpriseモデルですので、大量導入などにはこのモデルは選択肢として入ってくるはずですね。
こちらのモデルはすぐに発売が開始するようで、価格も399ドルからと明らかになっています。
さて、日本では・・・?
おそらくすぐに出るということはないと思いますが、すでにDELLが国内でもChromebook Enterpriseを発表していることを考えると、HPが出てこないわけがないと勝手に思っていますので、時期はわかりませんが、いずれ投入する可能性は高いと思います。
そのときに、どのモデルが出てくるのかが気になるところですが、個人的には中途半端なモデルは持ってこないで「HP Elite c1030 Chromebook Enterprise」を思い切って投入してくれたら盛り上がるんじゃないかなと思います。
とはいえ、最後に紹介した「14 G6」以外、発売は1〜3ヶ月後なわけですし、価格も不明なのでなかなか難しいか…。
ちなみに確証はないですが、過去のリークから当てはめると、「HP Elite c1030 Chromebook Enterprise」が”Dragonair”で、「HP Pro c640 Chromebook Enterprise」が”Dratini”と考えられそうです。